××したいくらい、好き。
2 : 僕どうだった?
「きず…お疲れさま」
やっと、昼休みの時間。
どんよりとした私の空気を察したなっちゃんが、買ってきてくれたココアをそっと差し出してくれた。
「ううう、なっちゃん~…!!」
もうためきれなくなった涙はぶわわっとあふれ出し、私の机は私のそれで水浸しだ。
「絆奈ちゃんを泣かせたの誰?」
「!!」
びくりと肩をふるわせる私。
何せこの声は今日何度も聞いてきた声。
今日、一番聞きたくない声。
「……」
もう振り向く事すら億劫で、視線だけを左側へ向ける。
すると、かいとくんが闇に染まったオーラを醸し出しながら私を見つめていた。
「俺、殺してきてあげる」
「なら自殺しろ!!」
鋭く、そしてごもっともな突っ込みをしたのは、なっちゃんの左隣の席の佐々木 太一君だった。
「僕が死んだら誰が絆奈ちゃんのお婿になるの」
「知るかとりあえずくたばれ」
そして、べしっとかいとくんにチョップしたのは、(かいとくんの存在のせいでなんと今まで気づかなかった)私の右隣の橘 凛君。