××したいくらい、好き。
3:僕はいつでもピュアだよ
みなさんこんにちは。
高橋絆奈です。
今日も平和な一日…というわけにはいきませんでしたが、やっとのことで放課後の自由な時間を過ごすことができています。
授業中は、クラスの有名人かつ人気者のかいとくんの隣なので、周りの人々からの視線に耐え続けなければならないのでつらくてもはやくじけちゃいそうです。
が。
放課後は別なのです。
「よしっ!!」
もうすぐテストが始まります。
静かな空間であるこの図書室は私のお気に入りです。
なんなら図書室が気に入ったからこの学校に決めたと言っても過言ではないくらいにお気に入りなのです。
私は、広い机に教科書とノートを並べ、早速テスト範囲の問題を解くことにしました。
教科は私の一番苦手な数学です。
「………あれ…?」
おかしいな、全く解けない。
というかもはや問題の意味がわからない。
もしかしてこれ、範囲と違ったかな?
たらりと冷や汗が背中を伝う。
―――…ばっちりテスト範囲内だ。