××したいくらい、好き。
「あれれ? どうしたの絆奈ちゃん、固まってるよ」
「いえ、この問題が全く解けなくてどうしようかなあと……って……うああああっ!?」
突然かけられた言葉に無意識に反応した自分自身へと、その言葉の主が突然現れたことに対する驚きで、神聖なる図書室で大声をあげる私。
「あ…っ」
自分で自分の口を押さえ、周りを見渡すが、幸いどなたもいらっしゃらなかった…。
よかった…。
ほっと胸をなで下ろして再び問題と向き合おうとしたとき。
ん?
私今、誰に話しかけられたの…?
恐る恐る、視線をそのまま上げると。
「偶然だね。こんなところでお勉強?」
まさか、もう見たくないと思っていた張本人が、目の前に現れるなんて…!!
「……!!」
驚きのあまり口をぱくぱくと開けていたとき。
かいとくんはにこりと笑って教科書を取り出した。
「僕もここで勉強してもい?」
「……っ」