××したいくらい、好き。
「ご、ごめんなさ……!!」
目をぎゅっと閉じて、なぜかわからないけど謝罪の言葉を述べようとしたときだった。
「絆奈ちゃん」
「え」
かいとくんは、いつもの不適な笑みを浮かべていた。
「必ず、惚れさせるから」
「え……」
それは、一瞬の出来事でした。
自分の唇が、こうも簡単に、奪われるなんて、思わなかった。
初めてするキスは、どんな言葉でも形容できなくて。
ただ、一瞬だった。
甘酸っぱい感じ、とかもっとこう…少女漫画みたいなことを本当に感じるんだと思っていたから。
こうもあっさりな感じになるとは、思いもしなくて。
ただ、かいとくんがいなくなってから我に返るまで、かなりの時間を要したことくらいだった。
わ、わたし……
かいとくんと、キス……しちゃった………!?