××したいくらい、好き。

「ん?暁君はあんな端っこの席なんだね」

「え…?」


なっちゃんの視線をたどった先を見れば、まさしく先程まで私と話していたクラスの人気者、海音くんがいた。

かいとくんの席は、廊下とは反対方向……すなわち窓側の一番前。
あかつき…だからかな?

彼の席の周りには、先ほどの三人が群がっていた。

「まあ、目立つ人だし端っこでちょうどいいかもね。じゃあ私も自分の席見てくるね!きずのも見てこようか?」

「え、いいの……!?」

私がなかなか最初の一歩を踏み出せないでいるのを察してくれたなっちゃんは、うんっと元気よくうなずいて、明るく女子の輪の中へ突入していった。

……私には、あんな勇気ないのです。


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