××したいくらい、好き。

*海音side*


「……絆奈ちゃ……」


ああ、まずい。


絆奈ちゃん、今泣いてた。

間違いなく泣いてた。


変わらずすりすりと頬をすり寄せてくるはな。


こいつは、僕の幼稚園の頃からの幼なじみ。

なぜか僕の追っかけをしてくる。


小学校も、中学校も、高校も。


ずっと、僕と一緒にいると言って。


「ねえ海音、あなたは私だけのものでしょ?
あんな地味な子のどこに、海音を本気にさせる要素があるっていうのよ?
そもそも、本気なんかじゃないわよね?」

「……」


その言葉に、僕はむすっと口をとがらせる。

はなみたいな女に、わかってたまるか。


絆奈ちゃんが僕にとって、どんなに可愛くてかわいくてカワイクテ仕方がない存在なのか。


―――それはもう、彼女を殺してしまいたいほどに。


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