××したいくらい、好き。

「そ、そんなわけ……」

「あるよね?」


すっと引き寄せると、小さな彼女の体がぽすっと収まる。

こんな子猫みたいな君だから、つい絞め殺してしまいそうになるよ。


「かいとく……く、るし…」

「これぐらい、好き」

「そ、そんな嘘…!!」


信じられない。


そう言って、絆奈ちゃんは僕の体に顔を埋めた。


「どうして、信じられないの?」


こんなにも、好きなのに。

君を僕自らの手で、殺してしまいたいほどに好きなのに。


「かいとくんが私を好きだなんて……っ、そんなの信じられない!!」


バッと、僕の腕から逃れ、珍しく声を荒げる絆奈ちゃん。

もう、意識してるのバレバレだよ?


「こっ、この前のきききキスだって……あ、遊びに決まって…」

「遊びなわけない」

「っ」



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