××したいくらい、好き。
一条雷飛君が掛けているものよりもフレームが丸い眼鏡をかけている。
ドングリの帽子でもかぶっているかのような髪型。
ふんわりとやわらかな雰囲気の丸々ボディ。
「あ、あ、う……!」
しかし、そんな優しげな雰囲気をいくら醸し出していたとしても!!
私の人見知り症の方が勝っているのです!!
「僕、ショウマって言うんだ、よろしくね絆奈ちゃん」
「なななななぜ私のなななまえ……っ!!」
「え?名札だよ~。去年は違うクラスだったから初めましてだね~」
ほわほわとした話し方。
私も少しだけ、彼のそのやわらかな雰囲気に少なからずほっとしていたときでした。
―――バンッ……
どこからともなく、教室中に大きな音が響きました……。