××したいくらい、好き。

「あ、あ、あ……」


カタカタと震える手を、なっちゃんの方へ伸ばすけれど。


「ん」


その手はたやすくかいとくんにさらわれてしまった。


「っ」


大きい彼の手に包まれる私の手。

かいとくんは私を見て微笑むと、そっと指を絡めてきた。


「!?」


驚いてかいとくんを見れば。

彼はいとおしそうに私を見て、優しく微笑んでいた。


「……っ」


表情で、声で、仕草で。

かいとくんの全部で、「すきだよ」って言われてるみたいで。


なんだかドキドキしてしまって、下を向いた。




< 90 / 173 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop