好きですか? いいえ・・・。
気が付いたら0時を回っていた。さすがに眠くなってきた。
「落合くん、そろそろ寝る?」
「ん? ああ、そうだな。寝よっか。」
私は車椅子からベッドに降り、落合くんはカーペットに布団を敷いて布団に入った。
「落合くん、悪いけど電気消してくれる?」
「……財満さん。」
「何?」
「財満さんの目の前に垂れ下がってるのって電気の紐だよね?」
「よくわかったね。」
「『よくわかったね。』じゃなくて、財満さんの方が近いんだから、自分で消しなよ!」
「いや、そうかもしれないけど、私は落合くんに消してもらいたいなって。」
落合くんは「ふぅー。」っと深いため息をついて、布団から出て、私の方に歩み寄って来てくれた。
「しょうがないなあ。」
本当に優しい。でも……。
私は落合くんの目の前で勢いよく紐を引っ張って電気を消した。
「ちょ、ちょっと待って! なんで自分で消しちゃうんだよ! 布団どこだ?」
「おやすみ。」
「『おやすみ。』じゃねーよ!」