好きですか? いいえ・・・。
電気の消えた暗い部屋。少し距離は離れているけど、こうして二人並んで寝ていると……。
「なんだか、修学旅行の夜みたいだね。」
「そうだなー。」
落合くんが寝返り打ったらしく、布団がガサゴソと鳴った。
「ねえ、落合くんは修学旅行の夜の定番って何だと思う?」
「枕投げじゃない?」
「する? 枕投げ。」
「しない。枕投げ。」
私はやってもよかった気分だったけど、二つしかない枕を投げてもしょうがない気がして、思い留まった。