好きですか? いいえ・・・。
それからお互い布団に入って、私は勉強時間に作ったコード表を見ながら、指を押さえる練習をした。ふと、落合くんの方を見ると、頭の下で手を当ててボケーッと天井を眺めている。
「ごめん。暇?」
「え? ああ、うん……。」落合くんは起き上がって、私の方を見ながら言った。
「今日が財満さんと過ごす最後の夜になるのかなって、ふと思ってさ。」
「えー? 何それ。まさか寂しいのー?」
私は面白おかしく、目線はコード表のまま言った。
「……寂しいよ。」
「そっかー。まあ、またいつでも来たらいいさ。お母さんも落合くんのこと気に入ってるみたいだし。」
落合くんは1拍半くらいの間を空けて言った。
「まあでも、次は川上が来るようになればいいな。」
「え?」