好きですか? いいえ・・・。
落合くんが帰ってから5分経つか経たないかのうちに、お母さんが帰って来た。
「十志子! 一人で帰ったの?」
「ううん。送ってもらっちゃった。」
私はお母さんの仕事用のカバンを持って、玄関を入った。
「ちょっと! 送ってもらったって誰に? 山辺先生?」
「違うよ。男の子に。」
「男の子?」お母さんも続いて玄関を入り、靴を脱いだ。
「それってまさか十志子の彼氏?」
「なんで男の子イコール彼氏になるわけ?」
「じゃあ、その男の子って十志子の何なの?」
私は少し考え込んだ。