好きですか? いいえ・・・。





カツカレーのお盆を肘掛けに乗せて、私は颯爽と学食を出て、それから保健室に戻った。その姿を見た山辺先生は口元に手を当てて、驚いた表情を浮かべた。



「嘘ー! まさか、これってあのカツカレー!? 学食1日10食限定の!?」



「そうですよ。いやあ、まさかこんなところで車椅子が役に立つなんて思いませんでした。私が車椅子を漕ぐと、周りが道を開けるんです。ちょっとしたお大名になった気分でしたよ。」



肘掛けに乗せていたカツカレーの乗ったお盆を机の上に置いた。そしてスマホを取り出して写メを撮った。それから思わず手を合わせた。



「ああ、カツカレー様。しばらくでございます。お会いとうございました!」



「十志子ちゃん、気でも狂った?」




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