好きですか? いいえ・・・。
玄関を出て、落合くんが深いため息をついた。
「ごめんね、落合くん。気を遣わせちゃって。」
「……美しい。」
「……は?」
「財満さんのお母様だよ! あー、すっごく美しい! なんて美しいんだろう……。オレ、心臓バクバクなんだけど、これってもしかして、恋か? 恋ってやつなのか!?」
落ち着け、落合。
「よーく、考えてみて? あの人は、44歳のおばさんだよ?」
「それでもいい。オレ、財満さんのお母様に恋したかもしんない! ねえ、お母様って名前、なんて言うの?」
「千代子だけど……。」
「千代子さんかあ……。ってことは、千代ちゃん? チョコちゃん? タクちゃん、チョコちゃん!?」
……どうやら恋には年齢は関係ないようだ。