恋、始めました。
「うわ、アキの部屋久しぶり〜。」
「いっつも俺がそっち行ってるからな。」
「確かに笑。」
「で?なんかあった?」
「え?」
「お前すぐ帰るし突然家来るし。」
「あぁ、ちょっと伺いたいことがありまして。」
「なに?改まって。」
「そ、その。アキって、菜々先輩...好きなの?」
彼の目を見ると
嘘をついてないまっすぐな視線だった。
あぁ、好きなんだ。そう思わせるような。
「好きだよ。」
私に言ってるんじゃないなんて分かってるのに
ドキッとする。
最近、ドキドキしたりモヤモヤしたり
あぁ、出来れば気づきたくなかった。
これが恋なんだって。
私の恋は始まりを告げたと同時に
終わりの鐘までなってしまった。