後輩なんて本気になりません!
翌日の朝
『なんで今日仕事なの!』なんて
グチグチ言いながら鏡の前に座った。
なんなの?この顔!
なんなの?この目!
いっぱい泣いて もうスッキリ!
・・・・・
だが 泣いた名残 目が腫れてる。
目を冷やして寝たのに
まるでガチャピンのよう。。。
化粧でなんとか隠せたつもりだけど
すぐに気がつかれる。
「おはよっ!」
みんなに気づかれたくないから
いつも以上に明るく挨拶をするあたし。
「おはよぉ!うん?」
うん?うん?と何度も言いながら
あたしの顔を覗き込む恵。
「何!!!」
「やだぁ!陽菜怖い!!!
そんな目で何!!!って
言わないでよぉ〜」
「怖いとか言わないでよぉ〜」
「彼となんかあったの?
その目ってことは?
別れちゃった?」
「あんなやつ!
好きだった時間がもったいないわ!
マジ意味不明!」
「原因は?
やっぱり女?」
「そうそう
もーどーでもいいし!」
「どうでもいいのに
そんなに目を腫らせて
意外と可愛いのね」
「もー!少しは慰めてくれても
いいじゃん!」
「そんな時こそね
優しい言葉は禁物なの!」
冷静になれば
そうかもしれないけど。。。
「ふふふ」
不気味な笑いが聞こえて来た
声の主はそう
後輩の龍馬。
「何笑ってんの?
そんなにあたしの不幸が面白い?
もー!どいつとこいつも!!!」
「そんな怒んないでください
先輩の不幸はオレにとって
チャンス到来ですからね」
「はい?」
「先輩が彼氏と別れたということは
オレにもチャンスが来た!
ってことだから」
「もぉ〜あんたねぇ!」
恵といい 龍馬といい
少しは傷心してるあたしをいたわってよね。