後輩なんて本気になりません!
仕事も終わり
そろそろ帰るかと更衣室で着替え
足早に会社を出ようとした時のこと。
「あれ?先輩
勝手に帰んないでくださいよ」
と 後ろから龍馬が追ってきた。
「えっ?」
「約束したじゃないですか」
「約束?してないけど?」
「ご飯行きましょうって
誘いましたよね?」
「あ〜あ 極上のなんとかって
言って デコピンに髪の毛
グチャグチャにしながらね!
髪の毛を整えてたら
それ以前の出来事忘れてたわ」
「アルツハイマーですか?」
「そーかも ヤバイな
仕事のこともすべて忘れちゃうかも
龍馬のこともすぐに忘れるかもよ」
「たとえオレのことを忘れられても
また そこから出会ったとして
アピールして行きますよ
それでまた忘れられてもまたアピール
何度も何度も繰り返しですよ
リピート リピーターと呼んでください」
「気が長いのね」
「でも!先輩は
ボケることないと思いますよ
十分 今ボケてますから」
「はぁ?」
「いい意味で
天然ってことです」
「あんた!
あたしを怒らせて楽しんでるでしょ
悪趣味だねぇ」
「そんなことないですよ
そんな怒んないで 美味しいものを
食べに行きましょ」
「爆食いしてやるから!
もちろんあんたのおごりでね」
食べに行ってもいいかな?
という気持ちになったから
龍馬の誘いにのった。
気持ちを切り替えて
爆食いすることにしたのだった。