後輩なんて本気になりません!
「金曜日はすみませんでした
間違って電話をかけちゃって!
友達にかけるはずだったんですけど
どうして間違っちゃったんでしょうね?
あっ!先輩の声を聞きたかったのかも」
「あたしの方こそごめんね」
「びっくりしましたよ
いきなり怒られるんですから」
「お二人さん?どーした?
金曜日に何かあった?」
恵に聞かれその時の一部始終を
龍馬がご丁寧に説明をしたのだった
「まだ相手が龍馬だったからいいけど
例えば会社からだとか他の人だったら
どーしてたの」
「めっちゃ 腹たってたから」
「元カレが結婚するからとか
そんなことでカッ!となるから」
「元カレが結婚?
それで腹が立ってんの?」
龍馬にたったそれだけのことで
怒ってるのか?と言われたみたいで
逆ギレ気味のあたし。
「色々あるの!
結婚するから怒ってるわけじゃなくて
あいつがあたしに言った言葉が
許せないの!」
「なんて言われたんです?」
「まだあたしが自分のことを
思ってると思ってんのか・・・
まぁ!色々あるわけなの!」
そこまで言ってあたしはストップした。
「そんな男には
もう関わり合わないでください 」
「そーなんだけどね
結婚する相手が偶然にも
陽菜の友達らしいの」
「マジっすか?
それってさぁ 先輩ハメられたとか?」
「それはない
あたしたちの三角形は接点が
重なり合わないもん」
そうあたしと俊哉
俊哉と彩乃
彩乃とあたし。
彩乃とあたしが繋がってるのを
俊哉は知らなかった。
あたしと俊哉が繋がってるのを
彩乃は知らない。
俊哉と彩乃が繋がってるのを
あたしが知らなかった。
ほら!三角形は完成しない。