後輩なんて本気になりません!


「あたしに子供が出来てなかったら
きっとトシくんは陽菜の元へ
帰ってたと思う」


「どーしてそんな風に思うわけ?」


「だって あたしが一方的に
言い寄ってただけで
初めはその気がなかったんだもん」


「最終的には俊哉は彩乃を選んで
あたしに別れを言った
だからそれでいいじゃん!
何が不満なわけ?」


「その動画を消さないからよ!
ムカつくから消してやったのよ
すると怒っちゃって
怒ると言うことは陽菜のことを
まだ好きって言う証拠でしょ?」


あたしをまだすき?
好きなら彩乃を選ぶはずないし!


「まだすきだとか そーじゃなくて
勝手に消したことを
怒ってるだけじゃない?」


「陽菜だってまだ好きでしょ?
俊哉のこと」


「申し訳ないけど もう何とも思ってない」


「嘘!絶対嘘
心の片隅にでも好きって気持ちが
あるでしょ?」


「いい加減にして!
まだ好きだと言って欲しいわけ?
信じらんない
あたし振られた側だよ?
よく平気で言えるね」


「不安なのよ だから
結婚式来ないで!友達もやめる!
陽菜とつながってたら
いつ俊哉の気持ちが心変わりするか
わかんないもん」


「そのくらい信じてあげなければ
俊哉も可哀想
そんなんで一生夫婦をやってくわけ?」


「ほら!味方した
好きだから味方するのよね
可哀想とか言っちゃって」


「あんたね!!!
いい加減にしてよ
いいわ 友達もやめる!
結婚式も行かない
じゃあもう帰る」


「俊哉の番号がまだ登録されてるなら
今すぐここで消して!」


はぁ?そこまで言う?
頭にきて 目の前で削除して
「これで満足?」と言葉を残して
あたしはお店を出た。



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