後輩なんて本気になりません！

記憶にない

う〜ん よく寝たぁ！！！
寝たまま 両手を広げ伸びをした
久々にぐっすりと眠ったようだ。



いい夢を見た
しかも甘い甘い恋愛をしてる夢
現実は恋を失い 知らないうちに泥沼化
あたしは被害者なのに
加害者かの様に責めらた
そんな中の甘い夢。


エッ？？？この壁 ピンク？
あたしの部屋じゃない？
え！！ダブルベット？
ここどこ？？？この創りって
ラブホだよね？
そしてあたし何故 裸？
そしてあたしに寄りかかって寝てる男
誰？？？ハテナハテナがグルグル回る。


この状況を理解するまでに
少し時間を要した。


冷静になって考えて・・・
えっとぉ 昨日は彩乃と喧嘩して
それから電話してみんなに断られ
龍馬と会って
オカマバーに行って飲んで・・・
それからどうした？
思い出せない。


スースーと寝ている人を
恐る恐る覗いてみた。


あっ！！！龍馬だ
龍馬も裸？？？


「えっ！！！！！」
大声をあげた。


「わっ！びっくりしたぁ
先輩・・・おはようございます」


眠そうな目をこすりながら
起きた龍馬。


「びっくりした！じゃないよ
こっちがびっくりなんだけど
ここってラブホだよね？
ねっ！あたしたち
まさか？まさかのまさか？」


「はい？覚えてないんですか？」


「隆さんのお店からの
記憶がないんだけど？」


「先輩は酔ったら寝るタイプですね
お店で寝始めて しかも爆睡ですよ」


「ごめん 迷惑かけちゃったね」


「店で寝るから お店に迷惑だし
酔ってる先輩を背中に背負って
手っ取り早くここへ運びました」


ここへ運んだだけなのか
側から見たらすごい光景だっただろう
酔ってる女を背中にラブホへ入る姿って。


「暴れたりしちゃった？」


「なんでですか？
先輩酔ったら凶暴になるんですか？」


「いや 記憶を無くすぐらい
飲んだことないから自分がどーなるか
わかんない」


「暴れはしなかったですよ
反対にいつも以上に可愛い女性に
変身していました」


はい？可愛い女性？