後輩なんて本気になりません!


お風呂から上がってみると
龍馬はソファーで爆睡していた。


起こさないように
あまり音を立てないように
準備を始めた。


ほぼ完了という時に目覚めた龍馬に
あたしはすぐに
手早くフレンチトーストを作った。


「何もないけど 朝ごはん食べて」


「えっ?」


えっ?から言わない龍馬に
「はぁ?毒とか入れてないわよ!」
と また嫌なことを言うあたし。


すると龍馬は携帯を取り出し
写真を撮った。


「何撮ってんのよ!」


「インスタに載せるんです
インスタ映えするように
うまく撮りますから!」


「ちょっとぉ やめてよ!」


「大丈夫です
先輩の名前は出しませんから
タイトルは オレが作った朝ごはん
もしくは彼女が作った朝ごはん」


「どっちも不正解でしょ!
もぉー!早く食べよう
遅くなっちゃうから」


何がオレが作ったよ!
彼女がい作ったよ!
嘘つきじゃん。


「先輩・・・元カレって
どんな人だったんですか?」


急に俊哉のことを聞き始めた龍馬。


「突然なに?」


「このマグカップって
元カレの愛用だったんですよね?」


「あ〜あ これしかないから」


「ふとどんな人なんだろ?と思ったんです」


「最後は最低な人だったけど
いい人だったのかな?
最後が衝撃的だったから
悪いことばかり思い出す」


「知り合ったきっかけは?」


高校の同級生
3年前に再会してお互いが
当時思い合ってたが何もなくて卒業
再会した時に
お互い相手がいないなら
青春をやり直そうか?と始まったと
細かく説明をした。


< 56 / 87 >

この作品をシェア

pagetop