後輩なんて本気になりません!


1人で街に出たあたしは
行くあてもなくブラブラと。


歩くだけって何も楽しくない!
こんな夜はさっさと帰って
寝るのが1番!
そう思って帰ろうとしたところで
一軒のお店を見つけた。


前に龍馬に連れて行ってもらった
オカマバー。


ネオンが点いてないと言うことは
お休みか。。。


訪れるつもりでここへ来たわけじゃないが
閉まってるのを見ると
自分の思い通りにならないことに
心が痛む。


所詮あたしの運命は
こんなものよ。。。


さっさと帰って寝るしかない
その時だった。


「あれ?どこかで会いませんでした?」
背の高い男の人に声をかけられた。


ナンパ?


「いえいえ!会ってません
人違いです」


「会ってるって!」


「知りません!失礼します」
早く 逃げなきゃ


「待って」とその男に手を掴まれた。


大きな声で助けを呼べば
誰か助けてくれるかも
でもこんな時って
声が出ないものだ。


お店が開いてたら
助けを求めに入るのに
今日はお休み。


とことん人生ツイてない。


「あのさぁ!
本当に覚えてない?」


しつこい!!!


「知りません!離してください」


「あやだよ」


「はぁ?わかりませんけど」


「物覚え悪いんですね」


「だってぇ 知らないんだもの
ってか物覚え悪いとか
失礼じゃないですか?」


「えっ?人違い?
あれ?違った?
あっ・・・自分はここの店のもので
本田隆って言うんです
すみません 失礼しました」


うん?ここの店?
あや?
隆?


あっ!!!


「えっ?もしかして
もしかする?龍馬の友達の?」


「やっぱり!?
陽菜さんですよね?」


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