後輩なんて本気になりません!


来るか来ないかと
賭けをしてたことを龍馬に言うと
ますます不機嫌になった。


「最低なやつらだな
人を賭けに使うとか意味わからん!
しかも賭けがキスとか
先輩にはがっかりです
来なければよかった 帰るわ」


「そんなに怒ってるわけは何?
オレが陽菜さんに
キスしたからじゃないのか?
陽菜さんが来てて 電話したら
すぐここへ来たのは
陽菜さんが酔ってオレを襲うから?
そんなの言い訳だろ!
好きなくせに」


「あ・・・それはないよ
龍馬は彼女居るし」


ちゃんと言われたから
もうあたしのことは
好きじゃないからって・・・。


「やめよっ!ここお店だし
龍馬が帰るならあたしが帰る
もう帰ろうと思ってた所だから
じゃあね」
と 財布から五千円を出し
テーブルに置いた。


「もー!陽菜さんも龍馬も
落ち着いてぇ」


「おう!帰るなら早く帰れば?
先輩の顔 見たくない」


そこまで?
そこまで嫌われてるの?


「言われなくても帰ります!
見たくないと言われても
同じ会社なんだから
明日からまた
顔を合わせなきゃいけない
あたし28でもまだまだ
辞める理由ないし
そこは我慢してもらわないとね」


「もー!2人ともやめてよぉ〜
龍馬お前なぁ〜
陽菜さんって ここへ訪ねて
来たわけじゃなくて
最近 色々あったみたいで
すごく傷ついてて
無意識に歩いているところで
オレが見つけてここへ連れて来たんだよ」


「いいよ そんな話しなくて
じゃあ あっ!おつりは
また今度ここに来るから
それまで置いといてね」


「ちょっとぉ〜本気で帰るの?
ねぇ〜龍馬送って行きなよ」


「なんでオレが?」


「送ってもらわなくて結構です
では」


これ以上顔を付き合わせてたら
喧嘩が増すばかり
あたしはお店を出た。











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