はやく気づけ、バカ。
prologue
「あ、お疲れ様です。」
すれ違う人にそう声をかける。
「あ、甘利ちゃんもお疲れさま~、ほどほどにね。」
すると、声をかけた長野さんはそう私に言う。
「はは、ありがとうございます、長野さんも今日のデート、楽しんできてくださいね!」
なんて軽口を叩くと、「はは、ありがと、じゃーね、甘利ちゃん。」と笑顔でこちらに手をあげ去っていった。