はやく気づけ、バカ。
「あ、もうすぐだ電車。」
電車があと1分でくることを知り、
「それじゃあ、また会社で!」
と私が美乃梨にあわただしくいって、ホームを目指して気持ち程度に走った。
ーー扉がしまります。
という車掌さんの声と共に閉まる扉。
(乗れてよかった...。)
なんとか、ぎりぎり乗ることができた。
少し、走ったせいか髪の毛が乱れている。
(まあでもあと3駅だし、もう気にしなくていいか...)
ーー会社をでた私は、仕事モードをやめ、甘利 菜緒になる。