はやく気づけ、バカ。
「こんな時間にすみません。あの、明日って何か予定がありますか?」
とても申し訳なさそうにいう真島さんに、むしろ私のほうこそ申し訳ありませんと謝りたくなってくる。それと同時に、明日の予定を思い出そうとする。
「...明日、ですか...」
「はい。」
「土曜日、ですよね?」
曜日感覚が少し、ずれていないかの確認に一応真島さんに聞いてみると、ニコリと微笑みながら真島さんは答えてくれた。
「そうですよ。」
「うーん...。」
頭の中をみるように視線を上げ、考え込む。
(どうしよう...)
“そもそもなぜ、そんなことを尋ねられているのか” が分からない私は、「どうしてですか?」とまずは聞いてみることにした。
先ほどまでの思考をゴミ箱に捨てるみたいな行為だ。
すると返ってきた返答は、思いもよらないものでーー
「ちょっと、甘利さんと一緒にいたいなあ...って思ったんですけど...。」
「...っえ!?」