はやく気づけ、バカ。


「...ぁ、はい!大丈夫です!」

と、応えようと思った瞬間、キキ―ッ!とまた電車が急カーブする。

(うわ...っ!)

やばい、と思ったその瞬間、

「わっ...!」

ドンッ

と、分厚い真島さんの胸板にぶつかる。

(申し訳ない!!)

そう思い、すぐに顔を上げ、真島さんの顔を見つめ

「すみません真島さん...!」

と、言う。


__じゃなくて、言おうとした。



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