はやく気づけ、バカ。



「はぁ、はぁ...」

やっと降りれたところで、前にいる真島さんのほうへくるりと体の向きを回転させ、真島さんにお礼を言う。

「あの、ありがとうございました。」

頭をペコリと下げると、

「いや、そんな大したことでもないし大丈夫ですよ。」

と言いうと、それに続き

もし一人で乗ってたら甘利さん大変だったと思うので、むしろ俺が一緒でよかったですよ。

と爽やかに微笑みながら言った。


(...うん、さすが真のイケメンだ...)

心の中で思いながら、

これはモテるわけだ、と彼があの”企画部の真島さん”であることを再確認し、心の中で一人うんうんと頷いた。




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