はやく気づけ、バカ。



「貴方、聞いているの?」

リーダー格のお姉さまが発したその言葉が驚くほど冷たい声色で、

時が過去から現在に戻させられる。

それでも、何も答えずに黙っている私に痺れを切らしたのか、


「何とか言いなさいよっ!」

リーダー格の女性の右側に立っている茶髪でロングのお姉さまが、右手でドンッと私の左肩を押した。

(えっ...ぅわっ!?)

突然のことに体がついていかず、体がフラりと揺れる。

右肩が壁にドンッ、とぶつかった3秒後、頭も同様に壁にぶつかる。




< 69 / 139 >

この作品をシェア

pagetop