はやく気づけ、バカ。
「貴方、聞いているの?」
リーダー格のお姉さまが発したその言葉が驚くほど冷たい声色で、
時が過去から現在に戻させられる。
それでも、何も答えずに黙っている私に痺れを切らしたのか、
「何とか言いなさいよっ!」
リーダー格の女性の右側に立っている茶髪でロングのお姉さまが、右手でドンッと私の左肩を押した。
(えっ...ぅわっ!?)
突然のことに体がついていかず、体がフラりと揺れる。
右肩が壁にドンッ、とぶつかった3秒後、頭も同様に壁にぶつかる。