はやく気づけ、バカ。



「...はい、私の姿を目撃した方が、私たちと同じ電車を乗っていたならお判りいただけると思うのですが、今朝は車両がすごく混雑していて、

私、見ての通りお姉さま方ほど身長も高くなくて困っていた所を真島さんが少し手助けしてくださったんです。

電車を降りた後、それについてのお礼を真島さんに伝えたんです。」

私がそう言い終わると、

「...それだけ?」

信じられない、という具合で

一番端っこにいた栗色の髪の毛でボブカットのお姉さまが私にそう言った。




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