はやく気づけ、バカ。



そのお姉さまから向けられる鋭い視線に少し、言葉が詰まりそうになる。

(ここで言葉に詰まるとすべてが台無しになる...)

それだけは避けなければいけない、と笑顔を顔に張り付けながら言葉を続ける。

「はい、それだけです。

真島さんのことをよく知っておられるお姉さま方なら、

真島さんがすごく社交的で優しいということも知っておられると思うで、

なぜ仲良く見えたかはもう言わなくてもわかると思います。」


そして最後に私がまとめると、

「...そうですね、よくわかりました。

いきなりこんな風に呼び出し、質問してしまいごめんなさい。」


リーダー格のお姉さまが代表という形で謝罪の言葉を私に告げた後、

「行きましょう。」と他のお姉さま方に声をかけると、身を翻してその場から立ち去って行く。



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