はやく気づけ、バカ。
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さっきのあの尋問が終わり、一息ついた後。
もうお昼を食べるような気分でもない私は、近くにあった自販機でコーヒーを買うことにした。
自販機に入れた小銭達がチャリチャリと音を鳴らす。
そしてパッとオレンジと水色のライトが光る。少し迷ってコーヒーを選択する。
温かいと表示が出ているコーヒーと、冷たいという表示がされているコーヒー。
今は四月、確かに少し肌寒く感じることはあるけれど、熱いコーヒーが飲みたい気分ではない。
私は冷たいと表示されたコーヒーのボタンをピッ、と押した。