はやく気づけ、バカ。

*長野さん と 桐谷くん? 真島さん?

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「あ、甘利さん、次これお願いしてもいいかなー?」

そう私を呼んだのは総務部の先輩の一人。

「はい!わかりました。」

すぐにその頼みごとを了承すると、資料を受け取りPCと睨めっこし始めた。


ーーそして、PCと睨めっこしながらも思い出すのは、お昼休みの一件。

(...結局、私の名前をあの人たちに教えたのは誰だったのかな。)


頭の中を、その疑問がお昼休みからずっと離れない。

(...あ、いや)

それを打ち消すかのようにさっきの出来事を思い出してしまう。

(...あれは、ちょっと...いや、結構恥ずかしかった。)

__恋愛初心者の私にはハードルが高すぎる。
なに、真島さんほどではないにしても桐谷くんのイケメン顔が距離30センチ以内にあるって。いや離れてる距離実際20センチ切ってたかもしれない。

そう思うと次第に顔に熱が集まるのを感じた。


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