REAL
「ちょっと、ちょっと、」
「…………」
ハッチャンの声じゃない。
ゆっくりとクッションから顔を出すと全くもって知らない女に睨まれてた。
「アンタ1年でしょ〜アタシ3年〜」
うるさい声だな。
「すみません。最近疲れてて。」
「で?」
…………解れよ。てか空気読めよ。
「ぼーっとするんですよ。だからあんまり周り見えてなくて。」
「あっそ!!」
…………何にキレてんの?
「もうチャイムなるよ」
ハッチャンこと保健室の先生、長谷川先生登場。
せ〜んせぇ〜と3年生の甘ったるい声が聞こえ寝る気が失せたあたしは反射的に舌打ちをし保健室を出た。
1-5到着。
「おはよう。リョウ」
この男の子は久深-ヒサミ-
女の子になりたかったみたいで仕草は女の子みたいなんだけど暴力的。
お互い家庭環境が良くなくて気が合う。それでか小学校の時に仲良くなった。
朝の短学活が終わりいつもの様に机に顔を伏せ寝た。