REAL


先輩とすれ違った時無言で肩をぶつけられた。

マークする相手を聞かなきゃいけないのに先輩は足早にベンチに行ってしまった。


すると2年の先輩達が気にしなくていいよ、と言ってマークする人を教えてくれた。



2年とプレーするのは凄く楽しかった。

自分が動けばみんな有効利用してくれる。

あたしを活かそうと動いてくれる。


公式試合だってことも忘れてひたすら動いた。バスケが楽しいと思ったのはいつぶりだろう。


あたしはミートで相手を一発で抜きドライブ。ゴールを目の前にした所でカバーに来た相手があたしと同じタイミングで跳んだ。

空中で右手にあったボールをあたしは左手に渡しフックシュート。

ボールはリングに吸い込まれるように入った。


――――2年ぶりだ……。


そう思ったと同時にビィ――――!!!とブザーが鳴った。前半が終わった。


早かった。まだ時間があると思ってた。そしてベンチに戻る時に得点を見たら41対31だった。
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