REAL


あたしが荷物を片付けてると、ごめん。と彩が呟いた。

所詮自分を護るためのごめんだろ?
そんなことを思いながらゆっくりと笑顔で気にしてないよ。と言うと露骨にホッとした彩を見てつい口が開いてしまった。

「勘違いしてるみたいだから言っとくけど、好きでヒロインやってないしやってるつもりもない。先輩に僻まれて可哀相とか言いながら僻んでるほうがよっぽど可哀相。」

「っ!!僻んでないし!!」

「じゃあゥチの勘違いだね。ゥチと目を合わせないのも無視するのも陰で悪口言ってるのも」

止まらない。

「今の会話聞いてると僻んでる先輩達と同じことしてる自分達も僻んでますって宣言してるんだと思った。」

みんなの顔が引き攣ってる。

「まぁ僻んでるなんて思ってないってかそんなことに構ってる暇ない。ただ唯一言えることは文句があんならやることやってから直接言えば?」

もういいや。

「後、先輩の機嫌とっててもバスケは上手くならないよ。プレーに先輩も後輩も関係ない。ゥチは勝ちたかった。ただそれだけ。」
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