REAL


階段に座り込み膝に顔をうずくめた。
すると足音が近づいて来た。



「お前馬鹿だろ。」

「‥‥‥」

「泣いてんの?」

「んなわけないじゃん。何しに来たの?」

そう言って顔を上げるとソウは下を向いて別に。と言って隣に座った。

「お前馬鹿だな。」

「…2回も言わなくても自覚してるから。」

するとソウはふっと笑ってかっこよかった、と言い出し思わず吹き出してしまった。

「わざわざそんなコト言いに来たの?あんたこそ馬鹿じゃん。」

「そーやって笑い飛ばせばいかったのに。」

‥‥‥‥わかってるよ、そんなこと。

「でも本当はお前が正しいよ。」


「ありがとう」
久しぶりの本当の笑顔で言えた。
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