REAL
「おぃおぃ。俺は自由に使えとは言ったが散らかしていいなんて一言も言ってないぞ。リュウ。」
鷹サンの声は感覚神経を刺激し脳に伝わっているがそれに反応するほどそこに余裕はなかった。
「………リョウ?」
あたしはそれを悟られまいと時間をかけて振り向く。
「龍姫?大丈夫か?」
鷹サンが久しぶりに本名であたしを呼びしかもあまりにも真剣に聞いてくるもんだから思わず笑ってしまった。
「何でもないですよ。ただ疲れてるだけです。」
それでもまだ心配そうに見てくるからあたしは続けて言った。
「大丈夫ですって!!心配しすぎです。過保護かッ!!!って感じですよ。」
ふふっ。
今度は不機嫌になった。
「タカヤン。そんなに見つめないで。照れちゃうから………とか嘘ですよ〜そんな恐い目しないでパパぁ。」
「オィてめぇ。変な呼び方すんなょ。」
「そんな棒読みされると本当に恐いから。ロリコンて言われるよりいいじゃん。」