月光夜話：朧

女Ｂ「何っ？このコに髪留めが巻きついてくっ！」
男Ａ「ど、どうなってんだっ？」
郁美「う…うぅん…―――――（はっ）…こ、ここは――――どうなっておるのじゃ、一体っ !? 」
男Ａ・女Ｂ『…き、キレてる女キタ―――――――ッ！』
牙月「龍司っ、アレほど鈴を外させるなと言ったではないかっ！この役立たずめがっ！」
龍司「牙月かっ？悪かったって！これには色々事情があって――――」
牙月「訳は式神から聞いたわっ！早ぅこの巣から、ワシを助けいっ！」
龍司「んな事言ってもどうやって…―――――――くっ、こうなりゃ一か八かだぁっ！」

ＳＥ：ブォンブォンッ…ブロロロロォォォォォォォーーーーーーーッ
　　　ブォォオオオオォォンッッッッッ！（ジャンプするバイク）

牙月「龍司っ！」
龍司「牙月ぃぃっ！―――――届けえぇーーーーーーーっ！」

ＳＥ：バウゥゥゥンッ、ギャイィィィィィィィッ（蜘蛛の巣に落下するバイク）

龍司「牙月っ！」
牙月「―――――馬ごと突っ込んで来るとは…相変わらずムチャクチャなヤツじゃの…」
龍司「…はっ、その腕…タイヤが当たって――――！牙月っ、大丈夫かっ !? 」
牙月「案ずるな…お陰で腕が自由になったわ。――――龍司っ、牙を貸そうか？それとも月を貸そうかっ？」
龍司「牙月―――――よぉしっ、牙だっ！」
牙月「――――承知」

ＳＥ：ピシャアアァァァーーーーンッ（雷鳴）

龍司「行くぞぉ、『すめらぎ』っ！」

ＳＥ：ビシュビシュッ（蜘蛛の糸を斬る龍司）
　　　ヒュウウウウウゥゥゥゥッ（落下する四人）

男Ａ「うわあぁぁぁぁぁぁっ！」
女Ｂ「きゃあああああああっ！」
龍司「牙月っ！」
牙月「龍司っ！」

ＳＥ：ドサアアァァッ（地面に落ちる四人）

龍司「牙月っ、大丈夫かっ？」
男Ａ「…てて…俺達は自由落下で、ソイツはお姫様抱っこかよっ！」
女Ｂ「…ちょっと…羨ましい…」
怪物「ギャギャギャギャッ！」