『星が綺麗なあの場所で。』
星が綺麗なあの場所で
「なんで2人が喧嘩してるの…?」
莉沙の問いかけに翔真が固まっていると、優人が答えた。
「大丈夫、お前には関係のないことだから」
そう言う優人の顔に笑顔はなかった。
「で、でも…!」
話を切り出そうとする莉沙に被せるように優人が続けて言う。
「ほんとに大丈夫だから出てってくれないか?」
莉沙は少し怯えた表情を見せ、教室から出て言った。
さっきの優人さん怖かった…。
怖い思いを抱えつつも、放課後になり校門のところで莉沙が優人を待つ
「お待たせ!」
そう言って来たのは優人ではなく翔真だ。
優人さんじゃない…か…。
「あ、あの…優人さんは……」
莉沙ちゃんは本当に優人のことが好きなんだな…。なら本当のことを知るべきだよな。
「莉沙ちゃん、優人からの伝言があるんだ」
「伝言?」
なんだろ…
聞くのが怖い…。
…
「約束の場所で待ってるって」
約束の場所…莉沙には1つしか浮かばなかった
優人さんがあそこで、あの場所で待ってるんだ!
「翔真さんありがと!私行ってくる」
莉沙は急いで約束の場所に向かった。
「優人ほんとのこと言うのかな、」