消しゴム(仮)

実行

早速本を開き、消したい記憶を選び始めた。

んー、これとこれ

ゴシゴシゴシ‥‥‥‥。

これも消しておこう。

ゴシゴシゴシ‥‥‥‥。

あぁ、これとこれも消しておこうかな!

ゴシゴシゴシ‥‥‥‥。


躊躇なくどんどん消していった。



ゴシゴシゴシ‥‥‥。


ゴシゴシゴシ‥‥‥。


ゴシゴシゴシ‥‥‥。


ゴシゴシゴシ‥‥‥。



‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。






だいぶ消し終わったぞ!

頭がすっきりしている。

なんのモヤモヤもしない。

最高に気分がいい!

この調子でもっとたくさん消していこう!


ゴシゴシゴシ‥‥‥‥。


ゴシゴシゴシ‥‥‥‥。


ゴシゴシゴシ‥‥‥‥。



夢中になって消していくうちに外は陽が落ち始めていた。

あれっ、もうこんな時間かぁ。

今日はこれくらいでいいかな!


あっ!!しまった!

学校へ行くの、すっかり忘れていた!

どうしよう!?

とりあえず今からでも早く行かなきゃ!!


僕は急いで小屋を出て学校へ向かった。





学校の前まで着くと、鬼のような顔をした担任の先生が校門のまえに立っている。

やべぇ!

すぐさま校門の前に行った。

「はぁ、はぁ、はぁ。」
「今日学校に来なくてすみませんでした!先生!」

「‥‥‥‥‥‥お前、どこのクラスの生徒だ?」


「!?」

「イヤだなぁ、先生のクラスじゃぁないですか!冗談はよして下さい!」

「何言ってるんだ?俺はお前、知らんぞ。」





「えっ!?」






‥‥‥‥‥‥‥続く
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