【仮面の騎士王】
渋面を作ったロッソが、ケイトリンのいる地下の部屋を訪れたのは、彼女が閉じ込められて丸1日以上たった夜半だった。
「お父様!」
ケイトリンは椅子から立ち上がった。普段なら寝ている時刻だが、最近はなかなか寝付けない。もちろん、環境が変わったのも要因の一つだ。
ロッソはこんな時刻に起きている自分の娘を気遣う風でもなく、部屋の隅に控えていたマノンに手を振る。出て行けと言う合図だ。
「マノンを部屋に入れることをお許しいただき、ありがとうございます」
マノンは、一礼し部屋を去る。それを目で追って確認してから、ロッソはケイトリンに向き直った。
「少しは懲りたろうな」
「何にですか」とケイトリンは心の中で尋ねたが、今からロッソに願いでることを思えば、素直に従う方が得策だった。
「はい。申し訳ございませんでした」
「二度と、おかしなことを言うなよ」
「はい」
頭を下げたケイトリンを見て、ロッソの顔は柔和になりかけた。しかし、まだ問題が解決していないと思いなおす。
「お前、私がランベール王の死に関わりがあるのかと問うたな」
「はい」
「なぜ、そんなことを言い出した。ランベール王がご逝去されて、すでに十年だ。いったい何があったのだ」
「お父様!」
ケイトリンは椅子から立ち上がった。普段なら寝ている時刻だが、最近はなかなか寝付けない。もちろん、環境が変わったのも要因の一つだ。
ロッソはこんな時刻に起きている自分の娘を気遣う風でもなく、部屋の隅に控えていたマノンに手を振る。出て行けと言う合図だ。
「マノンを部屋に入れることをお許しいただき、ありがとうございます」
マノンは、一礼し部屋を去る。それを目で追って確認してから、ロッソはケイトリンに向き直った。
「少しは懲りたろうな」
「何にですか」とケイトリンは心の中で尋ねたが、今からロッソに願いでることを思えば、素直に従う方が得策だった。
「はい。申し訳ございませんでした」
「二度と、おかしなことを言うなよ」
「はい」
頭を下げたケイトリンを見て、ロッソの顔は柔和になりかけた。しかし、まだ問題が解決していないと思いなおす。
「お前、私がランベール王の死に関わりがあるのかと問うたな」
「はい」
「なぜ、そんなことを言い出した。ランベール王がご逝去されて、すでに十年だ。いったい何があったのだ」