【仮面の騎士王】
「まずは、部屋の明かりをつけてちょうだい。怪我の手当てをしなくては」
やっとのことで男を寝台に寝かせると、ケイトリンは血だらけになった外衣を脱いで、マノンに命じた。
マノンは、自分がケイトリンを甘やかして育てたことを反省しつつ、同時に、優しさにあふれる娘に育ったケイトリンの乳母として、ほんの少し誇りも感じていた。
立派に育ったケイトリンを傷物にしてなるものかと、マノンは明かりをともしながら、視線は男から離さないよう注意した。
床に転がった剣を、男の手に届かない場所へ隠そうと拾い上げ、その柄に掘られた紋章をみて、あっと声をあげそうになった。
「マノン。明かりが終わったら、清潔な布とお湯が必要だわ」
「そ、うですね。準備いたしましょう」
マノンは動揺を悟られないよう剣を後ろ手に握る。幸いにもケイトリンは男の衣を脱がせようと格闘中で、マノンを見てはいなかった。
やっとのことで男を寝台に寝かせると、ケイトリンは血だらけになった外衣を脱いで、マノンに命じた。
マノンは、自分がケイトリンを甘やかして育てたことを反省しつつ、同時に、優しさにあふれる娘に育ったケイトリンの乳母として、ほんの少し誇りも感じていた。
立派に育ったケイトリンを傷物にしてなるものかと、マノンは明かりをともしながら、視線は男から離さないよう注意した。
床に転がった剣を、男の手に届かない場所へ隠そうと拾い上げ、その柄に掘られた紋章をみて、あっと声をあげそうになった。
「マノン。明かりが終わったら、清潔な布とお湯が必要だわ」
「そ、うですね。準備いたしましょう」
マノンは動揺を悟られないよう剣を後ろ手に握る。幸いにもケイトリンは男の衣を脱がせようと格闘中で、マノンを見てはいなかった。