【仮面の騎士王】
レイフの優しい瞳に見つめられて、ケイトリンの胸が急に早鐘を鳴らす。何か言おうとして、唇を開きかけると、レイフの顔がゆっくりと近づいてきた。自分の唇を優しく包み込んでいるものがレイフのそれだと理解して、ケイトリンは頭の奥がしびれるような感覚に陥った。
自然に瞼を下すと意図せず目じりから一筋涙がこぼれ、頬を伝った。
レイフは、そんな様子のケイトリンを見つめながら近づいた時と同じくらいゆっくりと唇を離した。
「レイフ様・・」
レイフはケイトリンの頬に親指を滑らせて涙をぬぐうと、彼女に背を向けた。
「安全な場所まで送ろう」
差し出された手をとり、ケイトリンは、レイフの後を追うように歩いた。その広い背中が振り返ることはなかった。
自然に瞼を下すと意図せず目じりから一筋涙がこぼれ、頬を伝った。
レイフは、そんな様子のケイトリンを見つめながら近づいた時と同じくらいゆっくりと唇を離した。
「レイフ様・・」
レイフはケイトリンの頬に親指を滑らせて涙をぬぐうと、彼女に背を向けた。
「安全な場所まで送ろう」
差し出された手をとり、ケイトリンは、レイフの後を追うように歩いた。その広い背中が振り返ることはなかった。