貴方ことが好きです・・・・泡沫の桜
桜と別れて目立たないように帽子を被り、安い毛布を買って、適当な食料を買い込んで山に向かった。山に着く頃には夜になっていた小さなローソクにライターで火をつけた。燭台にローソクをおき道を歩き始めた。
 30分後・・・旧海村、爺ちゃん家に着いた。ここの土地は未開発で土地も売ってないので家はそのまま残されている。小さい頃は良く爺ちゃん家に行って、泣きべそかきながら、お菓子を貰ったもんだ。母親の爺ちゃん家、母親と違って優しくて大きな手で泣くな男だべさー。とか言いながら可愛がってもらった。爺ちゃんが他界して行き場所もなくなって人生諦めて、生活してたけど今は桜がいる。節約してできれば、違う土地でやり直したい。そう思ってると爺ちゃん家に着いた。家は毎年父親、母親が綺麗にしてる。久しぶりに帰ってきた。
 中に入ると大人が数人いた・・・・何故?簡単におとなしくさせられてしまった。中に入ってよく見ると爺さんばかり、「久しぶりだな小僧。元気してるじゃないか!正吉が言ったとおりだな」正吉・・・・爺さんの名前
 佐藤「爺さんの友達?」「まぁー小僧だったしな、覚えてないか!」六人の爺さん全て同じ事を言った。
 「正吉さんに頼まれてな、高校生くらいになったらここに来るかもしれんから熊と人と守ってくれ。と頭を下げられたもんだ。正吉さんは人が良いからなぁー。まさか来ると思わんかったがくるとわなぁー。正吉さんから事情は聞いとる。守れるのは権力者とお前の家族と熊だけだぁー。警察だけは勘弁なぁー。」
 「一人目は和一さん、二人目が太郎さん、三人目が健三さん、四人目が喜一さん、五人目が田助さん、六人目が六実さんだぁー。皆正吉の友達とか近所さんだったんだベー。宜しくなぁー。」
 佐藤「佐藤 凛です。お願い致します。」
 和一「固くなるなぁー。正吉さんに似てるなぁー、って言っても爺さんばかりに囲まれて大変だろうから、紹介したように一爺さん、ニ爺さんって呼べ。皆爺さんは一緒さぁー。
 田助「シジイかぁー!ワハハ。おもしれーな。それでよか。」
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