あなたヘの想いを空に描いた☆世界で…ただ一つの詩

3.幼なじみ







“今何してる?”



授業中、先生の目を盗んで
ドキドキしながら送信ボタンを親指で押した。



違う意味でドキドキしながら力を入れた親指が



今も少し熱をもっていたこと、
すごく覚えているよ。



世間では幼なじみって言われる関係。



その関係がアタシを臆病にさせる。



振り返ると、窓の外を眺めるキミの姿。



今キミは何を考えていますか?



誰を想っていますか・・・?



手の中で震えたアタシの気持ち。



そのコトバが、返事が・・・
それが小さな勇気になっていたんだ。



開くとそこには“ボーっとしてる”の一言。



“なにそれ〜!!”なんて笑いながらも



うれしくてケータイを握り締めた。



屋上で青空を見ながら
一緒に授業をサボった事もあったよね。



不良に絡まれていたのを助けてくれた事もあった。



友達と仲違いで悩んだことも・・・



ペットの犬が死んじゃったときも・・・



金色の髪を風に揺らしながら、
いつもアタシを助けてくれた。



いつもそばにいてくれた。



だけど、時々その優しさが
つらくなる事知ってた?



“スキ”とかそんな感情無しにして



ただ“幼なじみ”だから?



だからいつも助けてくれるの?






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