時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
「唐突だが、君は今の状況を理解できているかい??」
『い、今の状況。……正直さっぱりです』
素直に答えると、大柄な男の人はコクリと頷いた。
「トシやはり彼女は、迷い人だろうか」
大柄な男の人は隣に座る、トシと呼んだ男の人に視線を向けた。
「怪道の門番たちが連れてきたしな。迷い人で違いねーだろうな」
二人で会話している中、一花はモンモンと考えていた。
迷い人??迷子って事だろうか。
「おぉ、そういえば自己紹介がまだだったね。私の名は近藤 勇。この新撰組の局長をしている」
大柄な男の人の手を叩く音で現実に帰ってきた。
ん、待てよ……近藤勇。近藤勇!?!?新撰組の!?!?
歴史には疎い方だが、さすがにその名前くらい分かる。一花は目を丸くして大柄な男、近藤を見つめた。