時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
「すまない、こちらで話を進めてしまったね」
『いえ』
「この世界は、君たち人間の世界とは違う世界なんだ」
『人間、って。皆さんも人間ですよね??』
なにを言っているのだろうと思いながら聞き返せば、近藤は左右に頭を振った。
「我々は、みな人間ではないんだよ」
『え??』
人間ではない??お化けとか??……いや、私霊感はないから違うか。
一花は俯きながら考えた。
「我々は鬼だ」
『鬼??鬼って、あの昔話に出てくる??』
下を向いていた顔を上げると、先ほどまで無かった角を近藤は生やしていた。