時空を飛び越えました~私の知ってる新撰組ではないようです~
少し待ってみたが、見慣れたあの看板は出てこない。そりゃ、そうか。
『じゃあ、その怪道を通って帰ればいいのでは』
「やめとけ。怪道は、妖怪のための道だ。人間が通ってなにが起こるかわからねぇ」
いい案だと思ったがトシにバッサリ切られ、一花はがっくりと肩を落とした。
「戻ったとしても、君の居た時代に帰れる保証はないんだ」
近藤の言葉に、そうですかと一花は力なくうなだれた。
『じゃあ、私はこれからどうしたら』
妖怪の世界で一人生きていけと!?無理そんなの!!!!
「君は我々、新撰組が保護するから心配ない」
太陽のような笑顔で、近藤は言った。一花には、神様仏様の様に見えた。